エクストリームポイント開拓

長期出張がまさかの延期となりもうしばらく熊本で活動できそうです。

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今回はたまたま休みが合ったので、
久しぶりに友人と一緒にポイント開拓へ行って参りました!

この日はベタ凪なので朝一だけ青物を狙い、
その後移動してポイント開拓に一日使うプラン。

ただ、そのポイントというのがかなり厄介な場所にあり、
実は2回開拓に失敗している場所なのです。

1回目は一人で行って山道をぐるぐるして結局入り口にすら辿り着けず、
2回目は今日行く友人と二人でさらに密林をぐるぐるして何の成果もなし。

数年前から天草西海岸の地磯を上から下まで一人でひたすら開拓してきましたが、
まだ行けてないところも残すところあと数箇所。
そのうちの一つが今日行くポイントなのです。

3度目の正直。
今日こそは絶対に開拓しよう!
と二人ともやる気満々。

ロープや剪定鋏、目印にシュノーケル、準部は万端です。

え、シュノーケルはいらない?

まあ、
今回はエクストリームポイント開拓ですから・・・


朝マズメ、
まだ薄暗いうちに友人と一緒に山を登り青物狙い。

写真 2019-04-07 6 42 34

もちろんノーバイトだったが、朝陽が昇るのが見えて心地よい風景に心癒される。

上げ潮だったので早めに先端へ移動してチェックしていく。

写真 2019-04-07 7 05 01

うーん。ベタ凪。
フィッシュイーターの気配は残念ながら皆無。
潮が満ちてきたので車で移動しポイント開拓へ出発。

ついたのは普通に歩いて行ける外洋に面した磯。
今回は友人の提案で、
この磯の南端から岸沿いを泳ぎ目的のポイントへ行こうというのである・・・

ただ、自分には非常に大きな懸念がありました。

いくらベタ凪とはいえ、ここは潮流の発生する外洋です。
波にもまれながら最低でも600mは遠泳しないと辿り着けないのに、
本当に今回の装備で大丈夫なのか?と。

行きは満潮の潮止まりでも帰りは確実に流れが発生するだろうし、
もし行き着いた先の磯で山を登って帰れなかったら、
帰りは流れのある危険な海を荷物を持ちながら泳がなくてはならない。

しかも、今回は二人ともフィンがない。
友人に至ってはシュノーケルもない。
完全にウエットスーツとライジャケを着た状態で泳ぐつもりでいる。

一応自分は泳いで離れの磯へ渡り釣りをした経験は、ある。

今から7年前。
就活や修論そっちのけで一人で与那国島へ行ったときです。

島の西端にある本当の意味での日本最西端の磯
「西﨑ハナレ」に行ったことがあります。

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こんなところです。

キャプチャ

この磯へ行くには近くの浜から岸沿いを歩き、
最後は上の写真の断崖絶壁に阻まれるので海をザブザブ泳ぐ必要があります。

しかし地形的に潮流が直接当たらないのでベタ凪なら道中は非常に安全。
水深10mくらいのところを少し泳ぐところもありますが、
基本近くにすぐ足がつく浅瀬があり、
岩も平たいサンゴ岩だから上陸も簡単です。

この時はまだウエットスーツとかは持ってなく、
上下ラッシュガードに海パンとライジャケ+フィンとシュノーケルという装備で、
リールを入れたバッカンに捕まりながら竿を持って泳ぎました。

しかし今回はもろに潮流が当たる外洋で凪とはいえ結構うねりが入っている・・・

途中休憩できそうなポイントはあるけど岩がでかくて簡単には上陸できなさそうだし、
あまり岸近くを泳ぐのもうねりに押されて体を岩壁に叩きつけられそうで危険。
岸から離れすぎても潮流に流されそうで危険。

・・・

無謀すぎる。
二人ともフィンがないので泳ぐのは明らかに危険だと思いました。
今日の装備ではまともに泳げないし体力が続かないと判断。
そもそもこんなところで遠泳なんてやるもんじゃない。

それでも友人は先に行きたがっているようで、
とりあえず試しに2人で50mほど先の一番近い岬の付け根まで泳いでみることに・・・

海に入るとウェットスーツを着ていることもありそれほど寒くはない。
透明度も高く海底の地形もよく見えます。

しかし、フィンが無いので予想以上に進めずかなりキツイ。
友人は防水バックを背負ったまま泳いでいるが、
自分はバッカンに捕まりながらなので両腕が使えないことが非常にネックとなった。

ああ、やっぱりこれはダメだ。
ライジャケの浮力も抵抗になってまともに泳げない・・・

波にもまれながらやっとの思いで岬の付け根に到達したが、
岩がでかすぎて足をかけられるところが少なく、
今度はなかなか上陸できない・・・

先に上陸成功した友人にバッカンをパスし、
波の力を利用してようやく自分も上陸。

友人に感想を聞くと
「予想以上に泳げたわ!(笑)」

マジかよ。
こっちは予想以上に泳げなさ過ぎてかなり危機感を感じているんだが・・・

友人は初めての経験で若干ハイになっているらしく、
イケイケGO!GO!モードになっている。

しかし目的地まではざっと見積もってもこの距離の10倍はある。

完全に装備不足だし、これ以上先に行くのはさすがに危険と判断し、
ここで引き返そう。と友人を説得することにしました。

友人にはこのビビりが!と思われたかもしれませんが、

彼には家で待ってる奥さんや子供もいます。
こんなところで命を危険にさらし、
もし万が一何かあったら・・・と思うと恐怖しか沸きません。

非常に残念がっていましたが何とか彼も理解してくれて、
二人で泳いで戻りました。

でも自分はきれいな海で泳ぐこと自体は好きです。
磯の反対側には安全な砂利浜があるので、
せっかくだし少しここで泳いでいかないか?
と友人に提案。

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彼にシュノーケルを貸し、
自分はおにぎりを食べながら春の海岸で日向ぼっこを堪能します。

戻ってきた友人曰く近くには何の魚もおらず、
沖の瀬周りにボラらしき魚の群れがいたとのこと。

ボラかぁ~
でもこのきれいな海のボラなら食べてもおいしいのかも・・・

しばらく休憩して今度は陸路でポイントへの侵入を図ります。



大分長くなりましたが、
ここからが今回のポイント開拓記事の本番です。

まずは前回と同様に山道を登りそして降りていき、
この先は怪しい。
と思いつつも草藪をつっきる覚悟が無く諦めていた入り口らしきところへ向かいます。

うーん。やっぱり怪しいw

そして試しに草をかき分けて入ってみると、
そこにはなんと奥の細道が・・・
いや、とても道とは言えないけど道っぽいスペースが、

確かに、有りました。

この時のワクワク感は半端なかったです。
ある意味釣りしている時より楽しい。

久しぶりにこれはキタな!
秘密の地磯に続く入り口を見つけちまったよ!

という感じです。

二人とも30代でいい年なのに、
気分はまるで冒険を楽しむ少年。

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因みにコレが「道」です。
おそらく少年の心を持つ者にしか見えないと思われます。

藪の中、前で友人が剪定鋏で道を切り開き、
後ろで自分が目印をつけながら、
マップで現在位置と進む方向を確認しながら進んでいきます。

しばらく行くと藪が開けて深い谷に出ました。
ビンゴです。

写真 2019-04-07 12 46 01

この磯には数本の谷が接しており、
いずれかの谷を下っていけば辿り着けると思っていました。

どんどん谷を降りていくと勾配が急になります。
谷は周りから常に土砂が流れ込むので足場の砂利が非常に崩れやすく、
まるでアリジゴクの中にいるようです。

途中崖になって降りられないところもありましたが、
まばらに生えている木に捕まりながら迂回し、
何とか波の音が聞こえる出口まで下りていくと・・・

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最後の最後で立ちはだかる断崖絶壁・・・

しかもめちゃくちゃ足場が悪く、
生えている木の付け根に足を掛けておかないと、
一瞬で滑落して死亡してしまうような危険な場所でした。

途中までは行けそうですが、
怖すぎてロープ無しではとても下まで見に行けません。

なので、
ここでロープを使うことにしました。

自分たちの命を預けるに足る一番丈夫そうな木を選び、
そこへ友人がロープを結びつける。
そして自分はロープの端に石を括り付け谷底へ向かって投げ入れる。

勢いよく転がって落ちていく石によりロープが運ばれていく。

ロープは無事に地面まで届いているのか、
ここからはわからない・・・

どっちから先に行く?
という話になり、
今回も友人が先に行くことに。

友人が恐る恐る下りていく。
見ている自分も怖い。

頻繁にロープの結び目は大丈夫か!?と確認してくる友人。
自分も大丈夫だよ!全然大丈夫!と連呼する。

そして友人の姿が見えなくなったころに、

「ヤバい!最後ここ垂直な壁をロープだけで降りなあかん!」
と叫ぶ声が聞こえてくる。

無理そうなら引き返して!とこちらも叫ぶが、
「いや、ロープにつかまっていけば案外イケそう!」とのこと。

マジか。
今日の友人はテンションしてるぜ!

無事に地面に降り立った友人。
次は自分の番だ。

ロープの結び目はしっかりしており大丈夫なのはわかっているが、

こ、怖えええ・・・!

降りていく最中ふと思った。
30にもなって俺はいったい何をしているんだ。と・・・

そして見えてくる垂直の壁。

本当に垂直だった。
下まではおよそ5mほどだが、
途中足を掛けられる場所がほとんどなく、
ほぼ腕力だけでロープにしがみつきながら降りなければならない・・・

え、ちょ、待って。
これ君どうやって降りたん!?

先に降りてこちらを見上げている友人にアドバイスを求める。

だが、友人から帰ってきた答えは、
「ロープに全体重預けながらゆっくり降りる」
というものだった!

頼むからもっとkwsk!

この時点で自分は完全にビビっていました。
久しぶりに恐怖で足がすくむ感覚を覚える。

人生、すぐに死にさえしなければ、大抵のトラブルは些細なことに過ぎない・・・

そう思って生きている自分ですが、
今回は一歩ミスればすぐに死んじゃうかもしれないので緊張します。

でも友人が下で待っているので覚悟を決めることに。

全神経を集中してほんの少しでも足を掛けられる岩の突起を探し、
やっぱりほとんど無いことに気付いたけど、
少しだけ下れば途中に一箇所だけ、
左のほうに右足を掛けることができそうな場所がありました。

ロープに捕まりながらゆっくりその足場を目指し、
ワンクッションおいてから何とか無事に地面へ降り立つ。

写真 2019-04-07 13 35 46

振り返って自分が降りてきたところを見ますが、
この写真からじゃその高さや恐怖が伝わらないだろうなぁ・・・

何はともあれ二人で新規ポイント開拓に成功!

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いや~ここは時化たら絶対に釣れるでしょ!
だが、ここまで釣り具を持って降りてこられるかと聞かれるとかなり微妙かもしれない。
そして釣った魚も持って帰るのは厳しそうです。

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友人はここでも泳いでいました。

シュノーケル持ってきてない?
と聞いてきた彼の楽しそうな顔が今でも忘れられません。

しばらく付近を散策してもっと楽に降りれるポイントはないかと探してみると、
もう一つの谷につながっていると思われる入り口を発見。

あの垂直の壁をロープに捕まりながら登るのは相当きついと思ったので、
帰りはここから登っていくことにしたのですが、

もうこれがね、
本当に本当の地獄でした。

傾斜60度を超えていると思われる谷底をひたすら上を目指して登ってくのですが、
木の付け根以外の足場は簡単に崩れ去り、
本当にアリジゴクのようにグリップが効きません。

まばらに生えている木を全力で掴みに行き、
腕力で体を持ち上げすぐさま安全な足場である木の付け根に足を置く・・・
という作業を延々と繰り返すのです。

もう本当に、
二人とも生きて帰るために必死でした。
普段生きていてここまで全力を出すことはそうそうありません。

そしてこんなにただ生えている木に感謝したこともありません。

「そこに生えていてくれてありがとう!」と。

しばらく登り続けていると谷から尾根に代わり、
ようやく最初歩いてきていた藪道に合流して無事に生還。

二人とも疲労困憊でしたが、
疲労よりも、
初めて共同で開拓を成し遂げたことの達成感と喜びの方が勝っていました。

ただ道中がかなりヤバいので、
時化たときに釣りにくるかどうかはもう少し道を整備してロープを増やし、
安全を確保してからになるかと思います。

写真 2019-04-07 15 28 50

帰り道、葉桜がきれいに咲いていました。
来年もまた見れるよう、
今年も安全には十分注意して釣行を楽しもうと思います。

皆さんも磯での怪我や帰りの運転など本当に気を付けくださいね。
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